R4 こころの健康コラム(その1)を掲載しました

コロナ禍で一変したギャンブル依存症問題 ~家族から先に繋がりを持つことの大切さ~

全国ギャンブル依存症家族の会 愛知
世話人 松本 知美

 ご家族のギャンブルの問題で悩んでいませんか?

2022年1月に『全国ギャンブル依存症家族の会 愛知』が立ち上がりました。

全国ギャンブル依存症家族の会は、全国41ヶ所(2022年1月現在)で運営されているギャンブル依存症の問題に困っている家族のための集まりです。主に、自助グループへの橋渡しやピアサポート(寄り添い支援)を中心に行います。参加者は全員、ギャンブル依存症の問題に関わるご家族・友人・支援者です。毎回、新しい方が相談に訪れ、先に繋がっているメンバーが自分の体験などを交え、お困りごとの対応を一緒に考えています。

 

   ギャンブル依存症は、WHO(世界保健機関)でも認定されている病気です。

ギャンブル依存症は1970年代後半にWHOにおいて「病的賭博」という名称で正式に病気として認められました。ギャンブルをする人は誰でもギャンブル依存症になりえます。リスク因子としては、若い人、男性、ストレスへの対処がうまくない人、ギャンブルが身近にあるなどの環境要因などが指摘されています。

 

   コロナ禍で一変したギャンブル依存症問題

コロナ禍になりギャンブル事情が一変しました。何が変わったかというと、『オンライン』で手軽にできるようになり、問題が一気に加速、深刻化するようになりました。

行動が制限され、巣ごもり生活となり、公営競技場(競馬場や競輪場、競艇場など)や、パチンコ店へ足を運ぶことが激減しました。そこで公営競技はオンライン投票に力を入れるようになり、売り上げが軒並み前年を上回る結果となっています。JRA(競馬)は17年ぶりに3兆円を超える売り上げとなりました。ボートレース(競艇)の売り上げは前年度から35%あまり増えて、28年ぶりに2兆円を超えています。

コロナ禍でギャンブルを行う人口が激増したのか?というとそうでもありません。では何故売り上げが上がっているのか?それは、一人一人のオンライン投票に賭ける金額が上がっているからなのです。オンラインに対応できないご高齢の方を除き、若者を中心に広がりをみせています。

また誤送金問題で話題になった『オンラインカジノ』問題もあります。24時間できてしまうことで、制限がかかりません。スマホの画面上の金額はリアルの現金ではないため、ただの数字にしか見えなくなると当事者が話していました。オンラインカジノは違法です。しかし日本では宣伝も行っていますし、違法であるという啓発も教育もされておらず、野放し状態です。

 

  スクリーニングテスト「LOST」

もしお知り合いやご家族、ご親族にギャンブルの問題があるかもしれない?という方がいらっしゃいましたら、ギャンブル依存症かどうか見分ける簡単なスクリーニングテスト『LOST(ロスト)』がありますのでご紹介します。

たった4問で、依存症か愛好家かを区別することができます。医療従事者でなくても、どなたでもセルフチェックできますので是非一度やってみてください。

出典: 公益社団法人 ギャンブル依存症問題を考える会 

3つ以上当てはまる → 「ギャンブル依存症」
2つ当てはまる → 「依存症予備軍」
1つ以下の方 → 「愛好家レベル」

3つ以上当てはまる人は、依存症の治療を専門的にやっている「医療機関」、あるいは、当事者の方たちが集っている「自助グループ」へ、ご家族の方の場合には、私たち「家族会」につながって欲しいと思います。そういったところはちょっとハードルが高い、あるいは、どこに行ったらよいか分からないという方は、各都道府県・政令指定都市に少なくとも1か所は設置されている「精神保健福祉センター」に相談して下さい。


 深刻化する相談内容

家族の会では、先ほど問題にあげた『公営競技のオンライン投票』と『オンラインカジノ』で一気に借金金額が膨れ上がってしまったご家族の相談が激増しています。20代~30代の男性の問題が多いです。

コロナ禍以前の相談は、『パチンコ・パチスロ』の相談が多かったのですが、一変しました。そして相談内容がとても『深刻化』しています。犯罪絡みのもの、多額の借金、暴力など…、さらに悲しいことに、このギャンブル依存症は自死もあとを絶ちません。


 ギャンブル依存症は、回復できる病気です。

この深刻化したギャンブル依存症による問題に直面した場合、多くのご家族・当事者が絶望することと思います。しかし、私たち全国ギャンブル依存症家族の会では、全員がこの問題の経験者です。問題の渦中にある方もたくさんお手伝いしてくれています。そして何よりの強みは全国各地で起こっている問題を情報共有し『ビッグデータ』を持っていることです。これがあるのは全国どこを探しても私たちだけです。行政でも医療機関でもない民間の支援団体ですが、過去のこれまでの事例、自分たちの経験を生かし、困っている内容一つ一つに対応することができます。

 

 気付いた人が、まず相談機関へ。

ギャンブル依存症は回復できる病気です。(何度も言います。)

「お金の使い方がおかしいな?」「督促状が届いた。」「家庭内窃盗があった。」などギャンブルが問題となって起こる出来事に気が付いたら、気が付いた人がまず相談機関に繋がって下さい。ご家族が先に相談するケースがほとんどです。正しい知識を知らない同士の身内だけで解決しようとしても、残念ながら間違った対応をしてしまい、悪循環の繰り返しとなって問題が長引きます。どうか経験者に繋がって下さい。

 

 家族には家族の解決策があります。

全国ギャンブル依存症家族の会 愛知は、毎月一回・第3日曜日に刈谷市で開催しています。まずはご家族がギャンブル依存症についての正しい知識と、問題に対する正しい対応を学び、行動を変えていくことで、当事者の回復への道が開けます。

この活動に参加しているメンバーは全員ギャンブル依存症に関わる経験者=仲間です。仲間の中で寄り添い、支え合いながら、こんな時はどうしたらいいか?を一緒に考えていきたいと思います。一人で悩みを抱えず、共に対応の仕方を学びませんか?

 

全国ギャンブル依存症家族の会 愛知
<問い合わせ先>
電話  070-8493-6525 (松本)
メール gdfam.aichi@gmail.com
※日時・場所等はHPでご確認下さい。

https://gdfam.org/group/aichi/

NPO法人 全国ギャンブル依存症家族の会

https://gdfam.org/

電話  090-1404-3327

愛知県精神保健福祉協会
〒460-0001
愛知県名古屋市中区三の丸3-2-1
愛知県東大手庁舎
愛知県精神保健福祉センター内

電話
(052)962-5377(内線550)